平成15年にはヒトゲノムの配列解読が完了し、それを基盤にして、転写物(トランスクリプトーム)、タンパク質(プロテオーム)、代謝物(メタボローム)などをゲノム的手法で研究する、いわいるオーミックス研究が登場してきました。最近は、がん、認知症、糖尿病、循環器疾患等を対象に、全ゲノムSNP解析が行われるなど、従来とは異なる規模とスピードで研究がおこなわれてきています。このような新たなレベルでのゲノム研究は、多因子病の診断と治療、個別化医療、医薬品の開発などの医療関連分野、遺伝子資源探査やエコシステムの理解をめざす環境関連分野を中心に、生命科学の新たな局面を開き、ゲノム情報を応用につないでいくと期待されています。実際、この期待に対応し、欧米だけでなく、アジアでもオーミックス研究を中心としたゲノム研究は活発化しており、生命科学において最も技術開発が活発で変化の早い分野となっております。

このような時機に当り、産学両界の密接な協力の下にゲノム研究をベースにした幅広い応用発展をめざす研究会として、ゲノムテクノロジー第164委員会は活動してまいりました。このたびは、福岡バイオバレープロジェクト様と共同で、九州ではじめての研究会を開催できることとなったことは喜びにたえません。

今まさに急激に発展しつつあるゲノム科学の最新の成果を知り、超並列型シークエンサーなどの新技術がもたらす、医学生物学の新たなる展開を展望できる機会でもあります。また、今回は、厚生労働省研究開発振興課佐藤大作先生にも、特別のご参加を頂き、より広い視野から、ゲノム研究のもたらす医療研究政策についてのインパクトにつき展望を語っていただけることになりました。どうぞ、ふるってご参加下さい。

 
委員長 菅野 純夫  
 
     
 
 日時: 9月7日(金)13:00−17:00
           (17:00〜18:30 情報交換会)

 場所:九州大学医学部百年記念講堂
    http://www.med.kyushu-u.ac.jp/100ko-do/

 共催:福岡バイオバレープロジェクト

 
     
福岡での開催となる今回の研究会は、委員の皆様のみならず、一般の皆様や研究者の方々のご参加を広く募集しております。
2日目にはラウンドテーブルディスカッションも企画いたしました。
皆さんの活発なご意見をいただき一層内容濃いものになれば幸いです。
たくさんのご参加をお待ちしております。
     
   
演題(敬称略・講演順未定):
1 菅野純夫 (東京大学新領域創成科学研究科教授)
「トランスクリプトームから見たヒトゲノムと新しいシークエンサーの可能性」
2 油谷浩幸 (東京大学先端科学技術研究所教授)
「エピジェノミクス解析」
3 阿部啓子 (東京大学大学院農学生命科学研究科教授)
「ニュートリゲノミクスの現状と将来」
4 西岡孝明 
(京都大学大学院農学研究科応用生命科学専攻生物機能制御化学分野教授)
「メタボローム解析の現状と将来」
5 家入一郎 (九州大学大学院薬学研究院薬物動態学分野准教授)
「薬物動態関連遺伝子多型情報に基づいた医薬品の個別適正化使用」
6 佐藤大作先生 (厚生労働省研究開発振興課課長補佐)
「厚生労働省の研究開発施策の展望」
(次の会議場 ホテルパーレンス小野屋に移動)
 
     
 
ラウンドテーブルディスカッション

日時:9月8日(土) 9:00〜11:30

テーマ候補:「橋渡し研究加速化の為の産学官連携策を考える」
話題提供候補者(敬称略):
佐藤大作 (厚生労働省研究開発振興課)
具嶋 弘 (福岡バイオバレープロジェクト)

・昼食後 解散