ゲノムプロジェクト以降、生命科学分野はデータの大量生産時代に突入し、生物学のパラダイムが変わるような大きな転換点を迎えています。その中でデータベースが果たす役割は非常に大きく、iPS細胞の誕生にマウスの遺伝子発現データベースが貢献したことはその好例です。生命科学系のデータベースは国内だけでも300以上あると言われ、また年間3000億円を超える政府予算がライフサイエンス関連の研究事業に投入されており、ここからも多種多様な生命科学データが生産されています。こうした莫大なデータを活用して、新しい生物学や産業を産み出すためには、散在する生命科学データを研究者、技術者が共有できる環境を構築することが緊急かつ不可欠な課題になってきています。
 そうした背景のもと、文部科学省では、平成18年度より我が国のライフサイエンス関係のデータベースの利便性の向上を目的として「統合データベースプロジェクト」をスタートしています。今回は、このプロジェクトがどういう方向を目指して進んでいるのかを、こうしたプロジェクトが動き出すにいたった背景も含めて、実施者からお話しいただく機会を設けました。最後のパネルディスカッションでは、皆様の側から、開発中の「統合データベース」に希望や意見を言うこともできると思いますので、是非ご参加ください。
ゲノムテクノロジー第164委員会委員長
菅野 純夫
 
 
       
 
プログラム
13:30-13:45 統合データベースプロジェクト
  ライフサイエンス統合データベースセンター 高木利久
13:45-14:15 統合データベースプロジェクトの提供サービスについて
  ライフサイエンス統合データベースセンター 川本 祥子
14:15-14:45 疾患解析から医療応用を目指すDB開発:ゲノムワイド関連解析DBとリシーケンシングDB
  東京大学大学院医学系研究科 徳永 勝士
14:45-15:15 日本糖鎖科学統合DBの取り組みについて
  産総研糖鎖医工学センター 成松 久
15:15-15:45 休憩(公開サービスのデモ)
15:45-16:15 科学を社会に役立てるには?
  国立遺伝学研究所 大久保 公策
16:15-17:30 パネルディスカッション「統合DBに期待するもの」
  エーザイ(株) 長洲毅志
  協和発酵工業(株) 太田紀夫
  理化学研究所 権藤洋一
  東京工業大学 秋山 泰
  国立遺伝学研究所 大久保公策
  (司会) ライフサイエンス統合データベースセンター 高木利久